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2018年9月18日をもって、幕末志士が10周年を迎える。

 

 

坂本さんが度々放送で名前を出す「為五郎&ゆっきー」の為五郎さんが、以前このようなツイートをしていた。このつぶやきを見たとき、なんだかいたく感動した。その通りだと思った。

思えば10年前のくにおくんの頃から、いや、小学生ラジオの頃から、幕末志士は何も変わっていない。カセットテープの録音ボタンを押し、二人だけの空間で、二人だけにしかわからない話を吹き込み、二人だけが笑っている。そんな彼らをこっそりと覗き見しているとき、自分も坂本さんと西郷さんの古い友達になったような気持ちになるのだ。

幕末志士の10年間はきっと、目まぐるしかったに違いない。配信では、仕事の都合で全く会えない時期があったことや、過去に大ゲンカしたエピソードなども打ち明けている。また10周年直近でも、北海道を大きな地震が襲ったり、ソロ暴露回で言及されたような事案が発生したりしていた。ここのところは、酷く心労の絶えぬ日々を過ごしただろう。

しかしこれまで、何があっても坂本さんは西郷さんと実況することを諦めなかったし、西郷さんは坂本さんに着いていくことを辞めなかった。そんな彼らがいるから一視聴者としての今の自分がいて、また同じように元気付けられた人が沢山存在する。

だから幕末志士には、どの視聴者より、誰よりも一番に、笑っていて欲しいと思う。坂本さんはスマブラ動画の再生数に基づいて『1000万再生の舌を持つ男』と呼ばれていた。それはきっと、1000万回の笑いを生み出してきたことと同義だ。今や、全ての動画を合わせたらもはや1000万では足りない。これから先も二人はずっと、数え切れぬほどの見知らぬ誰かを笑顔にさせてゆくのだろう。だから彼らにはその分、普通の人よりちょっとだけ… いやとびきり多く、幸せになって欲しい。

いつか彼らが実況を引退しても、幕末志士の動画は半永久的にインターネットの海を漂うだろう。そのとき「幕末志士」は「鋭たんとそっしー」とは完全に断絶され、画面の向こう側の住人となる。100年後二人がこの世から去った後も「幕末志士」はゲラゲラ笑いながら生き続けるかもしれない。遠い未来、地球が爆発して何もかも消滅したとしても、彼らが命名した「幕末志士星」が煌びやかに輝き続けることだろう。

そんな風に、幕末志士はこの10年で世界に爪痕を残していった。たかがゲーム実況と思うかもしれないが、私は彼らの人生があらゆる人や物に刻まれていく様子を見てきた。それを見届けられていることが嬉しくてしょうがない。

彼らのお陰で、私の土曜の夜はとても華やかなものになった。毎週決まった楽しみがあることが、こんなにも幸せだとは知らなかった。楽しい時も、悲しい時も、二人の動画や配信を視聴したくなるのだ。時にはくよくよ悩んでいたことがすごくちっぽけに思えてくるし、時にはハッピーな気持ちが2倍にも3倍にもなるような気がしてくる。いつの間にか私の側には、当たり前のように幕末志士の動画があった。

そういえばソロ暴露回を聴いたとき、幕末志士が生きていくには世界が汚れすぎているのだなあと感じたことを思い出す。それでも幕末志士はずっと、友達と一緒にやるゲームの楽しさだけを伝え続けてくれていた。そんな二人の動画を見ると、誰も知らないこの世界の本当の部分は、もしかしたら純粋で優しいのかもしれないと信じてみたくなるのだ。彼らの動画を見るたびに、何度でも。それってなんか、まるで希望みたいじゃないかと思う。

坂本さんに出会えてよかった。西郷さんに出会えてよかった。幕末志士がゲーム実況を始めてくれてよかった。10年もの間活動し続けてくれて本当によかった。いつも元気をくれてありがとう。毎日に笑い声を与えてくれてありがとう。何があっても変わらないものがあると教えてくれてありがとう。これまでも、これからも、ずっと大好きでいさせてください。

改めて幕末志士、10周年本当に、本当におめでとうございます。どうか末永く、活動を続けてくださることを願っております。お二人の今後の御健康とますますの御活躍を、心よりお祈りいたします。